手のしびれには様々な原因が考えられる。手のしびれと一口で言うが、左手のしびれ、右手のしびれ、指のしびれ、指先のしびれなどで、それぞれに原因が違う。手のしびれの症状としては、もう1枚皮をかぶったような感じがしたり、ビリビリする、痛みを伴う、物を持つ感覚がない、自分の意思にかかわらず動くなどの症状があるが、まずはそのしびれの範囲を正しくとらえることが重要です。しびれは手のひらだけなのか、それ以外にもあるのか、あるいは手のひらと甲、甲だけ、手だけでなく前腕までかなど、その症状と範囲によって、どの神経が主に影響しているかが違ってくる。しびれが起きる大きな原因は、神経の通り道の障害と頚椎(けいつい)の異常の二つである。手の末しょう神経は正中神経、尺骨神経、橈骨(とうこつ)神経の3つがあるが、どの神経に障害が起きているかは、しびれ方の範囲で分かる。これらの神経の通り道に障害が起きるものに絞扼性神経障害があるが、その代表例が手根管症候群である。手根管症候群は、正中神経が手のひら側の手首の所で靱帯に締め付けられて起きるもので、女性に多い。症状は、手のひらの親指側を中心にしびれなどの感覚異常が表れ、夜間に痛みを伴ったりするのが特徴である。やがて、筋委縮や脱力を生じ、手が使いにくくなる。一方、頚椎の異常は、症状がなくとも、40、50歳代では80%以上に見られる。頚椎に原因がある場合にも、手がしびれることがある。中には、頚椎症性根症と言い、鋭い放散痛を伴う。また、手だけでなく口の周りもしびれる場合は、手掌口症候群と言い、脳梗塞などの脳血管障害が疑われる。しびれが続く場合は、重篤な病気が隠れている恐れがあるので、神経内科を受診すべきである。